ソウル市民1919 by 青年団

以前から観たいと思っていたは平田オリザの芝居にようやく辿り着けた。舞台にはかなり疎い方だが、平田オリザという人に興味を持ったのは相田和弘監督のドキュメンタリー「演劇」であった。本当は初めにソウル市民を観たかったが、とっかかりは10年後を描いた2作目の「ソウル市民1919」となった。

青年団のホームグラウンドである駒場のアゴラ、此方に来たのも始めて、キャパは100名程度で舞台までかなり近い。

客席と舞台の垣根が低いなかで、劇は始まるもなく始まる、いや開始時間の20分前、開場とともに客が入り始めるところからすでに始まっている。

日本の植民地下の京城(ソウル)に住むブルジョワジーの家庭の日常が、取り巻く世界の激動の中に在りながらも、無責任に(もちろんその家族に何か特別な責任があるわけでは無いのだけれど)、時には笑い合い時には悶着ありながらも平凡に展開されていく様が描かれていく。そしてそこには当時の支配者として、また無意識のうちに差別者として無邪気に過ごす日本人がいる。

日常の家族の会話なのに居心地が悪く観ていて胸がゾワゾワする感じと、エンディングの余韻が素晴らしい。

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